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◇活躍する卒業生27◇旭松食品大阪営業課 田中理沙さん(食物栄養学科2020年3月卒)

2022/10/12

関西のイトーヨーカドー各店で好評発売中の「カラダがよろこぶ彩りデリランチ弁当」。武庫川女子大学とイトーヨーカドーが共同開発したこのお弁当には仕掛け人がいました。附属高校・大学の卒業生で旭松食品株式会社の田中理沙さん。入社3年目にして母校とコラボし、大きな企画を成し遂げた田中さんに聞きました。

 

旭松といえば「高野豆腐」。栄養価と味に定評のある健康食ですが、乾物離れが進む若年層への働きかけに苦戦していました。営業の最前線にいる田中さんは半年前、関西のイトーヨーカドーのバイヤーに向けたプレゼンテーションで、「母校の近くにも御社の店舗があります。ぜひ、武庫川女子大学と高野豆腐でコラボレーションしたい」と発案。イトーヨーカドー甲子園店のリニューアルオープン(9月末)に合わせてお披露目を、という期限付きで企画を任されることに。「商品開発までは想定していなかったので、急展開に最初は戸惑いました」と振り返ります。

 

経験値はゼロ。どうすれば商品開発に行きつくのか――。駆け込んだのは学生時代の研究室でした。恩師の前田佳予子教授や共に開発に携わる卸売業の担当者から知恵を借り、高野豆腐を使った「コラボお惣菜レシピコンテスト」の概要が決まったのが6月。食物栄養学科と短大食生活学科を対象にレシピを募り、7月末、商品化するメニューが決定しました。

 

9月末から関西7店舗に並んだ弁当は、健康弁当としては異例のハイペースで売り上げを伸ばしています。「短い期間に試作品の写真や図を添えて応募してくれた意欲的な後輩たち、支えてくれたたくさんの人たちに感謝です」。

 

食文化に興味があり、管理栄養士としてメーカー勤務を希望していたという田中さん。実家では高野豆腐は定番のおかずでした。「保存が効き、栄養価が高い。素材が大豆なので、今注目のプラントベースフードとして、ビーガン料理にも応用できる。和のイメージがあるけれど、揚げたりひき肉の替わりに使ったり、フレンチトーストにしたり、幅広く利用できるスーパーフードなんです」。商品を語ると熱がこもります。

 

「もともと日本の乾物が好き。人と違うことをするのも好き。だから伝統食を継承しながらクリエイティブな社風がしっくりくるんです。自由に挑戦させてくれた会社に感謝です」。

 

「感謝」を何度も口にする一方で、「高野豆腐を広めることが使命」と言い切る姿にパワーがみなぎります。「卒論に明け暮れた前田研究室での日々は、最も濃い一年でした。あの日々があったから、今、頑張れる。先生の厳しくも愛ある指導に感謝しています」と、「感謝」を繰り返しました。

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