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◇活躍する卒業生33◇ あいおいニッセイ同和損保 宮岸安弥子さん(生活環境学科2008年卒)

2023/05/08

人事部ダイバーシティ推進室で「女性活躍推進」と「仕事と育児の両立支援」を担当する宮岸さん。卒業生に届く広報誌「リビエール」で母校が女性に特化したMUKOJO未来教育プログラム「SOAR」を始めたのを知り、「自分の経験と知識を後輩に伝えたい」と、広報室にメールを寄せてくれました。4月末に母校を訪れた宮岸さんに話を聞きました。

 

女性管理職比率、7年で2・4倍達成。男性育休取得100%へ。あいおいニッセイ同和損保のホームぺージにはダイバーシティ推進の力強い取り組みが並びます。名刺には女性が働きやすい職場を示す「えるぼし」マークも。それでも「まだ一策も二策も必要」と言うのは、宮岸さん自身、二児の子育てと仕事を両立し、キャリアをあきらめない「しんどさ」を肌で感じてきた当事者だからです。

 

大学卒業後、現在とは別の損害保険会社に地域職で入社。同僚との結婚でいったん専業主婦になりました。まだ”寿退社”という言葉が生きていたころ。女性の割合が高い損保会社でも、結婚退職が通例でした。「今でこそ単身赴任を避ける様々な制度がありますが、当時は女性が仕事を継続するには別居を覚悟するしかなかったんです」。

 

夫婦で決めた「家族一緒に暮らす」「夫婦で子育てする」というルールを守るには「戦略が必要」と考えた宮岸さん。各社の人事制度を見比べ、女性が働き続けるための制度がより、整っていた現在の会社に転職しました。ただ、2018年に夫が東京に転勤になると、一時的に別居に。営業職と子育ての両立に疲れ、「やめるしかないかも」と追い込まれます。そんなとき、「ダイバーシティ室」の女性課長から「両立支援」や「女性活躍推進」のための取り組みを聞き、「この部署に行きたい!」と、社内公募に応募。東京転勤と異動の二つの希望がかなうことに。

 

キャリアコンサルタントの国家資格も独学で取得し、研修や相談業務にやりがいを感じる日々。男性の育休取得を推進するため、対象者全員と面談し、休業計画書の提出を求めるなど様々なアイデアを成果につなげています。

 

大学で学んだ服飾やインテリアは仕事に直結しなかったものの、附属中高から大学まで10年間、女子だけで過ごした経験が今の自分を形成していると感じています。「男性に手助けしてもらおうという意識がもとからない。武庫女で『自立した女性になりなさい』と言われ続けたことが染みついているのかも」 と笑います。

 

最近は地域で復職後のキャリアを考える交流会を主宰し、社外にも「男女共同参画」の意識を広げています。「社会にはまだ男女格差があるし、男性には男性のしんどさがあります。女性の能力を最大限発揮し、だれもが仕事も家庭も大切にしながらキャリアを築ける道を開くため、身近なところからアプローチしていきたい」と力を込めました。

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