「健康科学連携教育フォーラム」が行われ、健康について学ぶ3学科の1年生が先輩の話に耳を傾けました。
2023/09/20
「健康科学連携教育フォーラム」が9月15日、健康科学の分野で活躍する卒業生3人を招いて、中央キャンパス・公江記念講堂で開催されました。健康について学ぶ本学の3学部3学科(健康・スポーツ科学部健康・スポーツ科学科、食物栄養科学部食物栄養学科、薬学部健康生命薬科学科)の1年生約400人が受講し、「私の学生時代と今―健康科学を学ぶ―」をテーマとした先輩の話に耳を傾けました。
まず、フォーラムの開催に先立ち、司会の前田佳予子・食物栄養学科学科長が「将来、皆さんが健康に関わる仕事で活躍するためには、専門分野の知識に関連領域の知識を加え、『健康科学』について幅広く理解することが必要です。その必要性に気付く機会を提供することを目的とし、導入教育として本日の健康科学連携教育フォーラムを開催いたします」とあいさつしました。
続いて瀬口和義学長が「自分の専門分野の視点だけで単眼的に物事を捉えるのではなく、複眼的な視点を持たなければならない時代に突入しています。健康増進には様々なアプローチ方法があります。しかし、一方的なアプローチだけでは十分な効果が得られません。総合大学の利点を生かし、3学科の学生の皆さんがお互い積極的に交流し、健康について議論することで成長につながります。将来、社会へ出て行くためのファーストステップとして、様々なことに興味を持ち、友人たちと議論し視野を広げて、自ら考え動くことを念頭に置いて学生生活を送ってください」と受講生に語りかけました。
びわこ成蹊スポーツ大学スポーツ学部に准教授として勤務する中道莉央さん(2007年健康・スポーツ科学部健康・スポーツ科学科卒業)は、現在担当している「障がい者スポーツ概論」の授業を題材に学生たちに問いかけたり、周りの学生と意見交換したりするよう働きかけました。「武庫川女子大学で『知識の種』を得て卒業し、いろいろな人と関わることで、『健康』の定義を真に理解する物の見方や考え方ができるようになりました。種から少し芽が出たような気がしています。種を育てる土壌は、在学中の経験がすべてだと思っています」と話しました。
旭松食品株式会社で営業職に就いている田中理沙さん(2020年生活環境学部食物栄養学科卒業)は「営業先は多岐にわたっていますが、管理栄養士の方々に商品やメニューの提案をすることもあります。学生時代に健康と食を専門的に学んだことで、より自信を持って自社商品を提案することができています。皆さんには、大学生の今だからこそできることをやってほしいですし、様々なことに興味を持ってほしいと思います。興味・関心を持ち、いろいろなことを知っていくとは、自分を知るきっかけにもなります」とエールを送りました。
一般財団法人日本食品分析センターの機能成分分析課に所属する津田彩也佳さん(2018年薬学部健康生命薬科学科卒業)は現在の業務での苦労話を交えながら「実験の基礎が身に付いていたことが現在の仕事にとても生きています。実験にただ出席するのではなく、参加することが大事だと思います。学生の時は『こんな勉強しても、どこで役に立つんだ』とか『一生使わないかも』と思ってしまうことがたくさんあると思いますが、いろいろなことを学んでおいて損はありません」とアドバイスをしました。