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活躍する卒業生41 シンガーソングライター 有華さん(音楽学部応用音楽学科卒)

2023/12/12

12月3日、公江記念講堂で「有華ホームカミングライブ」(武庫川女子大学主催)を行い、約750人を魅了した有華さんに思いを聞きました。

 

「Bestie」など3曲を歌い、トークを始めた途端、こらえきれず、声を詰まらせました。「(泣くのが)早よない?」と自分で突っ込みを入れ、会場まで泣き笑いに。

大学時代からシンガーソングライターとして活動していた有華さん。母校の舞台で、どんな光景が脳裏に浮かんだのでしょうか?

「将来が不安になって練習室で一人泣いちゃったこととか、ライブハウスに向かう道の光景とか。どちらかというと苦しかった、悩んでいた自分を思い出しましたね」。全10曲のうち、学生時代に作った3曲を自ら選曲しました。「それぞれの色で輝く」と歌う「カラフル」は、「総合大学で幅広く学べることに惹かれ進学した武庫女で、多様な学生に出会い、たくさんの友だちに支えられた体験からできた曲」と言います。

 

母校を訪れるのは卒業以来7年ぶり。学び舎の音楽館に足を運び、練習室のピアノの前に座るや、懐かしさに顔を覆う様子を自身のInstagramにアップしました。ライブ後のトークコーナーでは、大好きだったピアノ指導の松川南海先生がサプライズで登場し、また涙に。

「真面目とはいえない私に真摯に向き合ってくださる先生で、自分のやりたいことを話せる唯一のレッスンの時間でした」と振り返ります。

 

応用音楽学科の実習で高齢者施設や病院などを訪れ、感じたことが「毎日に寄り添いたい」というモットーにつながっています。「手足が自由に動かない人も会話できない人も、音楽が始まると口が動いたり、昔を思い出したり。曲と記憶がこんなに隣り合わせにあるんだって、音楽の力を信じるきっかけになりました。私の曲も誰かの思い出と結びついてもらえたらいいな」。

 

2023年はメジャーデビュー、1stフルアルバム発売、世界7か国のバイラルチャートでトップ10入りと一気に有華の名が世界に拡散した一年でした。「音楽を続けてきて良かったと思える一年。自分をほめてあげたい」。

 

ライブでも「私は今、生きていて楽しい。大学時代の経験は一生、友だちも一生。あの4年間があったから今がある。みんなにも“好きなこと”をずっと好きでいてほしい」と呼びかけました。卒業後、会社員として働きながら歌い続けた時期もあるからこその言葉。ラストの曲「おつかれさま。」は、焦燥と戦っていた会社員時代、「かけてほしかった言葉」を歌にしました。

 

明るくポップな曲も「プラスの感情というより、つらいときに寄り添ってほしい気持ちを歌にすることが多い」と打ち明け、「私、感受性が強くて、考え込みがちなところがあるんです。だから苦しい面もあるけど、そんな私だから書ける歌をこれからも書いていきたい。いつか日本を超えて世界でライブをしたいですね」と笑顔で語りました。

 

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