「社会に貢献できる女性の育成を目指して」。学長に就任した糸魚川直祐のメッセージです。
2008/04/01
武庫川女子大学・武庫川女子大学短期大学部の学長に、糸魚川直祐(文学部教授)=写真=が4月1日に就任しました。新学長のメッセージは以下の通りです。
<本学は、豊かな教養を身に付けた女性の育成を目指すとともに、実学的知識・技能を求める社会的要請に応えるため、思考力を兼ね備えた人材の育成に努めています。
兵庫県の首席視学であった校祖・公江喜市郎は、1931年、外国の教育事情を視察。中でも英国、ことにイートン・スクールで、全人教育を受ける学生・生徒の意欲的な行動に深い感銘を受けました。こうした英国の私学教育に触れ、帰国後、直ちに学校設立に着手。1939年、「高い知性、善美な情操、高雅な徳性」を備えた女性の育成を教育理想として高く掲げ、武庫川学院を創設しました。
創立以来、本学では幅広い教養と豊かな人間性をはぐくむ全人教育を行っています。たとえば、学部・学科・学年の枠を越え、学生自身が自主的に自由に選択して受講できる「共通教育」、「特別学期」などの制度として具体化しています。
一方、社会に貢献できる人材を育てる実学教育にも力を入れています。最新の設備を整えた日下記念マルチメディア館では、コンピュータ活用能力を高める基礎的・専門的な情報処理教育を、健康教育・研究を目指して建設された健康科学館では、食物栄養学科の実習・演習を中心とした実務教育を行っています。国際化教育のため設けられたアメリカ分校では、年間500人を超える学生が、現地教員の指導を受けながら生きた英語を学んでいます。さらに、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、韓国の諸大学との間に交換留学制度を設け、毎年、留学生の交換派遣を行っています。また、女子大学で初めて開設した大学・建築学科、大学院・建築学専攻は、先端技術を導入した「建築スタジオ」とフランク・ロイド・ライトの意匠を継承する歴史的建造物「甲子園会館」を舞台に一級建築士を養成します。
2008年春には「総合薬学教育研究棟」が完成します。薬剤師を育成する薬学科(6年制)と医薬品の創製・開発を目指す健康生命薬科学科(4年制)の新しい薬学教育が、ここで展開されます。
このように、多様化した時代を見据え、より良い教育と研究のあるべき姿を求めて、改革への努力をさらに続けていきたいと考えています。>