薬学部 崎谷愛未 助手が第18回次世代を担う若手のための医療薬科学シンポジウムで優秀発表賞を受賞しました。
2024/12/20
English below.
薬学部健康生命薬科学科 フロンティア製剤開発 薬剤学研究室 助手の崎谷愛未先生が、第18回次世代を担う若手医療薬科学シンポジウムで優秀発表賞を受賞しました。講演題目は、「トリプルネガティブ乳がん細胞の温度応答性と新治療戦略の開発(Temperature-responsive Mechanism in Triple-negative Breast Cancer and Development of Novel Therapeutic Strategies)」です。
現在、日本において、20〜39歳(AYA世代後期)のがん患者の約80%は女性で、そのがん種は乳がんの割合が最も高いことがわかっています。中でも進行した症例やトリプルネガティブ乳がん(Triple-negative breast cancer; TNBC)は、他の世代に比べて多く、治療の選択肢も乏しいことから、治療法の開発は喫緊の課題です。本研究では、TNBCを含む進行した乳がんでは、腫瘍組織とその近傍の温度が、乳房の正常な組織に比べて高温であることに焦点を当て、これまで隠れていたTNBC進展の仕組みを紐解き、新たなTNBC治療戦略の開発に新視点から迫りました。
本賞は、日本薬学会医療薬科学部会の趣旨を踏まえ、36歳未満の若手研究者•薬剤師を対象とし、厳正な審査の結果、臨床研究および医療志向性の強い研究であり、科学的に優れた演題の発表者に贈られました。
受賞した崎谷助手は、「この度、受賞させていただきまして、指導教員の中瀬朋夏先生、薬剤学研究室の卒業論文生、サポートいただきました皆様に心より感謝申し上げます。
別の病気に使われている医薬品の中で、TNBCの治療薬の候補を見つけ、早期実用化へ向けて、さらに研究を続けています」とコメントしました。
指導した中瀬教授は「崎谷先生は、2年前にも乳がんに関する別の研究で受賞されています。今後も頑張ってください」とエールを送りました。
Dr. Manami Sakitani, a researcher at the Department of Health and Bio-Pharmaceutical Sciences, was awarded the Best Presentation Award at the 18th Young Investigator Symposium on Clinical Pharmaceutical Science. Her presentation focused on temperature-responsive mechanisms in triple-negative breast cancer and the development of novel therapeutic strategies.
This prestigious award recognizes outstanding young researchers in the field of clinical pharmacy and pharmaceutical sciences. Dr. Sakiya's research was selected for its scientific merit and potential impact on medical practice.
Dr. Sakitani expressed gratitude to her supervisor and colleagues for their support in achieving this recognition.