ジェンダーを超えて未来を拓く!キッザニア甲子園でMUKOJOミライ☆ラボ「Girls' day/Boys' day」を開催しました。
2025/05/28
将来の仕事、職業をジェンダーの視点から考えてもらおうと、キッザニア甲子園(西宮市)で5月24日、特別プログラム「Girls’ day/Boys’ day」が開かれました。キッザニア甲子園と本学女性活躍総合研究所が取り組む「MUKOJOミライ☆ラボ」の共同企画で、5月21日に締結した包括連携協定の一環で実現しました。
性別にとらわれない職業選択のため、ドイツで始まった「Girls’ day」は、これまで男性が多く活躍してきた分野の職業を女子生徒が体験するもの。「Boys’ day」は、これまで女性が多く活躍してきた分野の職業を男子生徒が体験する試みです。「Girls’ day/Boys’ day」は、ドイツの先進的な試みをキッザニア甲子園で実現させた特別プログラムです。
「Girls’ day/Boys’ day」には、小・中学生7人が参加。はじめに、武庫川女子大学女性活躍総合研究所の長谷川裕紀副所長が、「看護師」「警察官」「学校の先生」などについて、男女どちらのイメージが強いかを尋ねました。次に、なぜそんなイメージになるのかを聞きました。参加者からは、「病院で、女性の看護師さんを見るから」「テレビドラマで、男性警察官が活躍するから」といった発言がありました。長谷川副所長は、「無意識のうちに性別による職業選択のイメージができあがっていく。今日はキッザニアに来ても普段は体験しない仕事を通して、仕事・職業とジェンダーについて考えてみましょう」と呼びかけました。
男子児童は、「キャビンアテンダント」「看護師」「介護士」「食品開発者」の仕事を体験。新生児室で赤ちゃんそっくりの人形を沐浴させたり、着替えさせたりした男子児童は、「病院で赤ちゃんの世話をするのは、男も女も関係ないと思いました」と話しました。女子児童・生徒は、「自動車整備士」「パイロット」「消防士」「すし職人」の仕事を体験。自動車整備士として、ナットを締めたり、タイヤを外したりした女子生徒は、「男性の仕事と思っていたが、女性にもできる仕事だと思いました」と語りました。
体験後には、長谷川副所長から、スイスの非営利財団「世界経済フォーラム」が公表した「ジェンダー・ギャップ指数」(2024年)で、日本の順位が146か国中、118位であることや、政治・経済分野で、男性に比べ女性の割合が低いことが説明されました。日本におけるジェンダー・ギャップの大きい職業の例として、保育士や看護師は男性の割合が1割以下であること、航空機操縦士や消防士は女性の割合が1割以下であることが紹介されました。最後に、「もし、今まで男性(女性)ばかりだった仕事に女性(男性)がたくさん増えたら、どんな良いことがあると思いますか?将来の仕事・職業について、興味・関心の幅を広げて、より多くの選択肢から考えてみましょう」というメッセージが投げかけられ、プログラムは終了しました。