イースタン・ワシントン大学(EWU)の教員による「2025年度女性リーダーシップ研修」が終了しました。
2025/08/25
本学の協定校であるアメリカ・ワシントン州の「イースタン・ワシントン大学Eastern Washington University(EWU)」から、本学の「女性リーダーシップ研修」の講師として、ブライアン・ダヴェンポート先生(組織リーダーシップ修士課程創設ディレクター、Brian Davenport, PhD, Director of Organizational Leadership Program)が来日しました。ブライアン先生は8月4日から7日まで滞在し、3回の研修が行われました。
「2025年度女性リーダーシップ研修」は、現在、管理職または次世代のリーダーとなることが期待される、本学の13学部から選抜された女性教員15人が対象。参加者は自身の才能や強みを見つけ、それを生かすためのアセスメントツール「クリフトンストレングス」を学んだり、リーダーシップに関するトピックや価値観について探求したりする機会を持ちます。講義や対話、内省を通じて、強みやリーダーシップスキルを深く理解し、それぞれの分野で実践、活躍できるリーダーシップの習得を目指します。
8月4日には、ブライアン先生によるオリエンテーションと、ウェルカム・ランチョンが開催されました。オリエンテーションでは、アイスブレイクとして自己紹介があり、参加者はホワイトボードに書かれたブライアン先生にまつわる単語や数字を積極的に質問し、答えを当てるなど、活発なやりとりが行われました。笑いを誘う場面もあり、会場は和やかで親しみやすい雰囲気に包まれました。参加者同士の自己紹介も行われ、参加した教員たちには、学科を越えた横のつながりを作る貴重な機会となりました 。ウェルカム・ランチョンでは、軽食をとりながらブライアン先生との親睦を深めました。
研修1日目:強みを発見し、活かすリーダーシップへ
研修初日は、「弱みではなく強みに焦点を当てる」リーダーシップ論が中心となりました。参加者は、事前課題として取り組んだ自己診断ツール「クリフトンストレングス」の結果を基に自身の強みを特定し、それを日々の業務やリーダーシップにどのように活かすかを深く考察しました。才能を意識的に伸ばし、目標と結びつけることで真の強みに変えていくことの重要性が強調されました。
研修2日目:「全員がリーダーシップを発揮する」という新たな視点
2日目は、教科書『When Everyone Leads(Bard Press, 2023)』を使用し、リーダーシップを「役職や権限」ではなく「活動」として捉える新たな視点が紹介されました。現代社会の複雑な課題解決には、一人ひとりが主体的にリーダーシップを発揮することが前提であることや、課題を多角的に捉える「複数の解釈」の重要性を学びました。さらに、参加者は組織の課題と目標との間の「ギャップ」を特定するワークにも挑戦しました。
研修3日目:行動変革を促す「緊張感」と「5つのステップ」
最終日は、個人的な行動変革を促す「Start With You(まず隗より始めよ)」に焦点を当てました。課題に対する人々の「緊張感(Heat)」を低いものから高いものに分類し、低すぎたり高すぎたりするものに力を注ぐよりも、人々を「生産的なゾーン(Productive Zone)」に導くことが、リーダーの役割として説かれました。また、「誰もがリーダーシップを発揮できる」こと、「影響力のある場所で、問題の一部を担い、他者を巻き込む」というステップに従って、参加者一人ひとりが自ら行動を起こすことの重要性を再確認しました。
今回の研修を通じて、参加者は自身のリーダーシップについて理解を深め、リーダーとしての具体的な行動計画も検討しました。研修の締めくくりには、参加者が「全員がリーダーシップを発揮する未来」をテーマに “五・七・五”を創作し、活気に満ちた雰囲気の中、研修は成功裏に終了しました。