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活躍する卒業生#55 株式会社 日本経済社 佐藤麻衣子さん(情報メディア学科2010年3月卒)

2025/10/06

「宝くじが当たっても仕事はやめない」と言うほど仕事が好き。だから妥協せず追究したい――。

 

広告会社の最前線で、クライアントと向き合う姿勢にそんな思いがみなぎる佐藤さん。私生活では4歳と2歳の母親ですが、育児短時間勤務制度をあえて使わず、フルタイムで営業に奔走しています。

「営業の仕事は時間で区切れないので、そこは甘えずやりたいなと。でも、母親業も大事にしたいんです。どう折り合いをつけるか、今は修行中の気分です」と笑います。

 

修行中とは?と尋ねると、「もう少し打ち合わせをしたい、というときに、子どもが熱を出したら帰らざるをえない。夫と手分けして対応していますが、ちょっと歯がゆいですね」。笑顔の裏に、働く女性たちが抱える共通の思いがにじみます。

 

武庫川女子大学の情報メディア学科(現:社会情報学部)では、授業で「わからないことを切り捨てるのはやめよう」と呼びかける松野精先生(当時教授)の気っぷの良さに惹かれ、松野ゼミに進みました。

当時、「早く社会人になりたい」と焦りのあった佐藤さんに、「もっと大学生活を大事にしなさい。どんなことでも没頭するものがあれば、『突き詰め力』が育つから」と諭した松野先生の言葉にはっとしました。

 

松野ゼミといえば、実践学習の先駆けともいえるPBL(プロジェクトベースドラーニング)にいち早く取り組み、2006年度から10年以上、卒業制作で毎年、クオリティの高い冊子を発行したことで知られます。佐藤さんたちが作ったのは2010年発行の「M3 もっともっとむこじょ」。通学路の素敵なお店や学生の日常を季節ごとに紹介したり、弁当派と学食派をデータで比較したり。地図あり、イラストあり、写真ありの盛沢山な内容です。企画から店との折衝、取材、レイアウトまでチームで “没頭”したことが、学生時代で一番輝く「思い出」になりました。卒業ぎりぎりに発行した冊子を手にしたときは「すごくうれしかった」と振り返ります。

 

卒業後は住宅専業の広告会社で活躍。「もう少し幅広い商材を扱うのも面白そう」と思っていたところ、縁あって日本経済新聞グループの日本経済社に転職しました。ダイバーシティ、働き方改革など世間の大きな流れを見ながら、時宜を得た提案をすることにやりがいを感じています。「広告って世相を表したり、メッセージを伝えたり、時には社員の心を一つにする役割もある。広告を通して世の中が少しでもよくなるような仕事ができればと思うんです」。

 

マーケティング、企画、デザイン、コミュニケーション。ゼミの学びがニアリーイコールで今につながっています。「クライアントの思いをくみ取り、広告という形にする。そこに『私が入る価値って何か』を常に考えています。言われた通りにするだけではなく、伴走者としてより良いものを提案していきたい。営業は数字ではかられがちですが、人とのつながりなど数字に表れない成果も大切にしたいと思います」。

 

学生時代に“没頭”した経験が「突き詰め力」として確かに今、佐藤さんを支えています。

 

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