ソフトバンクとの高大連携プロジェクト「生成AIを活用した社会課題解決・特殊詐欺防止」で、高齢者を対象にした特殊詐欺防止イベントを明舞団地(神戸市・明石市)で開催しました。
2025/12/01
武庫川女子大学は「オールドニュータウン」と呼ばれる「明石舞子団地(以下、明舞団地)」(神戸市・明石市)で、ソフトバンク株式会社(以下、ソフトバンク)との高大連携プロジェクト「生成AIを活用した社会課題解決・特殊詐欺防止」をスタート。団地の高齢者を対象にした特殊詐欺防止イベントが11月12日、明舞センター松が丘ビルの大会議室を会場に行われ、経営学部の学生と附属高校の生徒計約50人が参加し、高齢者と交流を図りました。
明舞団地は昭和35年(1960年)から昭和47年(1972年)にかけて開発された神戸市垂水区と兵庫県明石市にまたがる南北約3㌔、東西約1㌔、約197㌶のニュータウン。団地では、住民の高齢化や人口減少が進みつつあり、兵庫県などによる活性化に向けた取り組みが行われています。
プロジェクトは、大学、行政機関、民間企業、市民が一体となって、社会から詐欺被害をなくすための活動として兵庫県の後援事業として実施。特殊詐欺防止イベントは、高齢者一人ひとりが、実際に発生している詐欺被害の手口や被害の深刻さを学び、被害防止への理解を深める機会にしてもらうために開催しました。
学生、生徒はソフトバンクや兵庫県の担当者から、▽生成AIの活用方法▽プレゼン手法の修得▽高齢化社会のデジタルデバイド対策▽LINE詐欺ボッドの取扱い方法などの講義を受け、この日開催した「特殊詐欺防止LINEボット体験会」に臨みました。学生たちは、団地中心部にある明舞センター松が丘ビルやその周辺で、高齢者に声をかけて、体験会の趣旨などを熱心に説明して会場に誘い、相談員として対応しました。
ソフトバンクCSR本部でこのプロジェクトを担当している黒田雅人さんは、「詐欺犯罪から利用者を守り、スマートフォンを安心・安全に使っていただくことは、私たちの社会的な責任です。特に高齢者の方にとっては、大学生や高校生のほうが身構えずに相談しやすいのではないかと考えています。プロジェクトで学んだ知識を生かし、学生の皆さんが詐欺被害の防止に貢献してくれることを期待しています」と話しています。
参加した学生は体験会の後、ソフトバンクから「スマホ活用支援員養成講習」の認定証を受けました。学生の一人は「高齢者の方に『武庫女です』と声をかけると、『学生さん』と返答があり、相手に安心感を与えているようです。異世代との交流が体験できました」と話していました。
プロジェクトを進める経営学部の谷口浩二助教は「特殊詐欺の問題は、財産を奪われるだけでなく、人への信頼まで失わせてしまう、極めて深刻な被害をもたらします。社会として必ず根絶しなければならない課題です。いま、その解決に向けて、生成AIの活用に挑戦しているのが本学の高校生や大学生です。ソフトバンクのレクチャーを受け、自治体や警察のみなさんと協働しながら、『もう二度と被害者を出さない』という強い思いを持って取り組む学生たちは、生成AIの良い面を最大限に生かし、倫理的に正しく使いこなしてくれると確信しています」と話しています。













