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清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀の実弟・溥傑氏ゆかりの庭石や樹木が、溥傑氏の孫が卒業した本学に贈られ、附属中・高校に「日中友好の庭」が完成。

2008/12/03

 清朝最後の皇帝・愛新覚羅 溥儀(あいしんかくら・ふぎ)の弟 溥傑(ふけつ)氏の次女の福永こ生さん=西宮市在住=から、溥傑氏ゆかりの庭石や樹木が本学に贈られました。庭石などを配した「日中友好の庭」(約160㎡)=写真右=が附属中・高校に完成し、お披露目式が12日2日、庭の前で催されました。

 こ生さんの長女の典子さんが本学附属中・高校と大学薬学部を卒業されたことから、こ生さんは「中日友好をいつまでも」というご両親の思いを引き継ぎたいと願って、庭石などを寄贈されました。

 お披露目式では、附属中・高校の上田武久校長が「こ生様のご両親が日中友好にかけられた信念を引き継ぐよう努力します」とあいさつしました。続いて、中国駐大阪総領事館の張欽・副領事は「不幸な歴史を繰り返さないためにも、友好の歴史を築いていかなければなりません。ここは、友好を築くのに恵まれた場になるでしょう」とあいさつ。こ生さんは「両親は草花が大好きでした。このお庭を、次の世代の方たちが学び場所とされ、美しい花々をめでて下さって、心を和ませていただけたら何より嬉しいことと思います。中日友好がますます発展し、文化交流が盛んになり、武庫川学院がさらに発展することをお祈りします」と話されました。

 この後、上田校長、張副領事、こ生さん、生徒代表の木村美甫さん=写真左の右から順=がテープカットしました。

 溥傑氏と天皇家と縁戚の嵯峨侯爵家のご令嬢 浩様は1937(昭和12)年にご成婚になり、二人のご令嬢(慧生様、こ生様)をもうけられ、仲睦まじく、愛情深いご家庭を築いてこられました。日中両国間の戦禍にあって、長い間家族の離散を余儀なくされましたが、1961(昭和36)年に16年振りに再会され、以後、夫婦相和し、誠心誠意で中日友好の架け橋に大きな役割を果たされました。

 「庭」の中心には、お二人のご成婚に際し、皇太后(貞明皇后)様から授かった禁廷花である白雲木が植えられています。「満州の土に植え、日中友好の花を咲かせるように」と浩様に下賜された種子は、寒冷の満州で芽が出ないといけないからと、実家の嵯峨家で育てられ、終戦の動乱でついに中国へ運ばれることはありませんでしたが、歳月を重ね、その孫木が福永家の庭で育ったのです。この白雲木をはじめとして、数々の樹木や希少な鞍馬石などが配されています。

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 お披露目式は、12月1日の神戸新聞夕刊社会面、2日の毎日、読売新聞夕刊社会面、3日付の朝日新聞兵庫面で紹介されました。

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