教員書籍紹介『はじめてでもやさしいストーマ・排泄ケア』

2018年04月25日

武庫川女子大学 看護学部 成人看護学(急性)の宮嶋正子先生(監修)と藤本かおり先生(編集)が『はじめてでもやさしい ストーマ・排泄ケア』(学研メディカル秀潤社)という書籍を出されました。

編者の藤本先生にこの本のおすすめポイントについてお聞きしました。

Q: 本のタイトルにある「ストーマ・排泄ケア」って何ですか?

藤本先生:
「排泄ケア」はおしっこやウンチに関するケアです。排泄をトイレやオムツでどのように援助するかというだけじゃなく、出してはいけないときに漏れてしまうのはなぜか?を考えたり漏れないようにトレーニングをする方法、皮膚がかぶれたときの対処なども書かれています。

「ストーマ」は膀胱や直腸の病気などで、普段している排泄方法がとれなくなった場合に、手術でお腹などに新しく造った排泄物の出口のことをいいます。ストーマケアは、今までとは排泄の仕方が変わるので手術を受けた患者さんも、ケアの指導を行う看護師も知っておきたい技術です。

Q: この本はどんな方に向けて、書かれたものですか?

藤本先生:
「はじめてでもやさしい~♪」とあるように、基礎教育を終えたばかりの新人看護師さんや、他部署から移動してきてストーマケアの経験がない!といった看護師さんにもすぐに理解できてストーマケアや排泄ケアに関心をもってもらえるようにと作成しました。

ですが、この本の執筆者は全員「皮膚・排泄ケア認定看護師」でストーマや排泄のエキスパートです。分かりやすいだけでなく、いろんな達人の知恵が盛り込まれていますのでベテランの看護師さんたちにとっても今までの経験や知識を深めるツールになっていると思います。

Q: 未来の読者さんにメッセージをお願いします。

藤本先生:
私たち人が生きていくうえで「食べる」「寝る」「出す」は最も大切な要素です。その中でも「出す(排泄)」は恥ずかしさを伴う場合もあり、ケアする看護師には技術だけでなく患者さんの気持ちを理解して、どうすればいいのか、知識に裏づけされたケアを提供することが大切ですね。本書には多くの写真やイラストを使用して、解剖整理からケアの手順まで細かくやさしーく説明しています。患者さんへの日々のケアに役立てていただけると幸せです(*^^*)。

ストーマ・排泄ケアは看護の技の見せどころですね。ぜひ未来のナースも現役ナースも本書で学んでください。


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