大学院生さん紹介 博士後期課程:北川 純子さん

2024年04月04日

国立高度専門医療センタ-に就職後、厚生労働省・内閣府への出向を経て、現在、独立行政法人国立病院機構にて看護管理者として勤務している。
管理者としてのスキルを磨くため、仕事と両立しながら本学の修士課程を修了後、博士後期課程に進学し研究を継続している。

Q1 なぜ大学院に進学しようと思ったのですか?
修士課程での学びを通して、看護管理者としてイニシアティブを発揮する上で重要なのは、論理的思考と物事を抽象化して概念化できる思考力であるこということが分かりました。また、研究結果は臨床で活かしてこそ価値が生れると感じました。今後、さらに博士課程において自身の研究を深めることで、職場環境を整備し、職務満足と看護サービスの向上にむけた具体的な提案ができると考えました。組織の発展にむけて寄与する管理的・教育的役割モデルとなれるよう、これからの時代の看護管理者として成長したいと思い、博士課程への進学を志しました。

Q2 武庫川女子大学大学院を選んだ理由は?
本学の修士課程で担当いただいた指導教員に引き続き指導を受けられるメリットがありました。担当教授や授業で関わっていただく諸先生方は、仕事と学業を両立している学生の背景をよく理解したうえで状況に合わせてサポートし、真摯に向き合ってくださいます。また、ゼミや公開発表会においては、否定ではなく学生の研究をよりよく発展させるための前向きで具体的な質問やアドバイスをしていただけます。学生のモチベーションを高め、一人ひとりを大事にする風土が感じられるため、こちらの大学院で再び学びたいと思いました。博士課程は研究のレベルが上がり不安もありましたが、本学なら就業を継続しつつ両立させて卒業できると考えたからです。

Q3 大学院入試の受験勉強はどのようにしていましたか?
博士課程の選抜試験では、研究テーマに関する口述試験を受けました。博士課程において研究したいテーマは、修士課程で研究した内容の延長であったため一貫性のある内容を心掛けました。また、修士課程で取り組んだ内容よりも、今後どのような研究がしたいのかということに焦点をあてたプレゼンテーションを意識して準備しました。

Q4 博士後期課程で取り組んでいる研究テーマを教えてください。
看護師長の看護管理業務における時間管理についての研究をしています。具体的には、時間管理の実態や要因等を明らかにし、看護師長自身の適切な労務管理・健康管理の方策を検討するため研究に取り組んでいます。

Q5 どのように仕事と学習・研究を両立させていますか?
前期・後期と授業予定表及び分野毎にゼミの計画が提示されるので、その計画に従って職場に休みの希望を申請しています。また、レポート提出や倫理審査の申請時期は時間確保が必要であるため、時間軸を見据えて職場の上司に相談しながら集中して取り組めるよう計画的に年次休暇を申請するなど時間確保を行っています。

Q6 印象に残った授業を教えてください。
看護理論探求持論の授業では、苦手としている看護実践・教育・研究に活用する理論や理論構築のための概念分析を学びました。看護理論の基礎や理論構築における概念の明確化など、難解な授業内容について比喩表現を用いるなどして分かりやすく具体的に解説いただきました。授業において自身の研究における概念のプレゼンテーションやディスカッション、また課題レポートを通して最終的には応用できるレベルにまで引き上げていただいたと思います。
どの授業も研究に必要な専門性の高い内容で、授業毎に提示される課題は自らの研究に繋がる内容であったため、授業を受けながら倫理審査に向けて研究計画書の作成を進めることができました。

Q7 大学院進学を考えている方へメッセージをお願いします。
普段出会わない看護大学の教員や病院の看護管理職の方なども進学をされており、職場環境の異なる方々と交流を深めることができます。ネットワークが広がり、大学と臨床での情報交換ができ、新人教育などの手がかりを与えていただくこともあります。
研究は根気強く長期にわたっての自分自身への挑戦となりますが、挫折しそうなときはゼミや授業などを通し学生皆で励ましあい、担当教授が精神面も含めて支援してくださるので乗り越えてこられました。大学院進学を通して様々な経験を積むことができ、自然と人間力も磨かれるため、多忙な中でも充実した学生生活を送ることができると思います。

現在の看護学研究科HP「大学院生の声」のページはこちらです。よろしければご参照ください。

https://www.mukogawa-u.ac.jp/~kango/gschool/voice.html


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