大学院・保健師コース2年生の実習

2018年11月21日

看護学研究保健師コース(修士号および保健師国家試験受験資格を取得できるコース)の実習の紹介です。

看護学研究保健師コースでは、2年間で4つの実習を経験します。
1つ目の実習は、1年生の時に行う「公衆衛生看護学継続支援実習」です。

乳児のいるご家庭と高齢者さんのいるご家庭に1年間で8回ずつ、計16回の家庭訪問をします。
その経験を踏まえて、2年生では以下の3つの実習に臨みます。

【公衆衛生看護学実習Ⅰ】
今年は5月14日~6月1日までの3週間、西宮市保健所と西宮市北口保健福祉センターでお世話になりました。

この期間に、ALS患者さんの交流会、4か月児健康診査や1歳6か月児健康診査、3歳児健康診査等、様々な事業の様子を見学または実施し、子どもさんのいらっしゃるご家庭への家庭訪問も経験しました。

また、4か月児健康診査に来られた保護者の方々に向けて、「乳幼児の事故予防~今日から始めよう!子どもの安全対策~」というテーマで10分ほどのお話(健康教育)をしました。
健康教育は1年生の「公衆衛生看護学演習Ⅰ」で、学内にて一度実施していましたが、今回はたくさんの保護者の方に向けての実践ということで、実習開始前から時間をかけて準備を進めました。

 「乳幼児の発達と起こりやすい事故」について説明しています

健康診査に来られた保護者の方々は、院生の話を熱心に聞いてくださり、院生は緊張の中でも“これだけはお伝えしたい!”という内容をしっかりと言葉に乗せてお話しすることができていました。

【公衆衛生看護学実習Ⅱ】
7月9日~7月20日の2週間、朝来健康福祉事務所と朝来市保健センターでお世話になりました。

院生は、この実習に行く前の公衆衛生看護学演習Ⅱで、この地域は高齢の方が多く、病院に行くにも遠方であることや利用できる交通手段が少ないことから、高齢になっても元気で病院にかからなくてよいように、「若いときからの生活習慣病対策が重要ではないか」と考えていました。

そこで、実習期間中に、成人期の方々を対象とした市民健診や食生活改善推進員の養成講座、住民主体の介護予防体操に参加するとともに、市内の1地区に住む方々への家庭訪問を行い健康に関するお話を伺いました。

 実習中の移動手段は主に自転車でした

 食生活改善推進員の方々の養成講座に参加し、その活動について学びました

 足に重りをつけ、介護予防体操をしています

 地区を回って、出会った方々の血圧を測り、健康に関するお話を伺いました

【公衆衛生看護学実習Ⅲ】
10月上旬の5日間、西宮市保健所でお世話になりました。
この実習では、計画策定や多職種連携の会議への参加、管理職の方のお仕事への同行等を通して、保健師さんや管理職の方々のお仕事を「公衆衛生看護管理」の視点で学びます。

院生にとって、これまでの実習は、保健師さんが実施している家庭訪問や事業等がどのように行われているのか、その実際を知ることが中心となっていましたが、今回の実習では「保健・医療・福祉に関する計画の策定」や「関係機関との連携・協働におけるマネジメント」にも目を向け、より幅広い視点で保健師さんのお仕事を学ぶことができました。

実習Ⅰは西宮市、実習Ⅱは朝来市と特性の異なる地域で実習をさせていただけたことにより、それぞれの地域における住民の方々の思いや保健師さんの活動の特徴を学ぶことができました。
さらに実習Ⅲで「管理」という視点を持って保健師さんの活動への理解を深めることができました。
これらの実習により、今後保健師として活動していく上で必要な、知識・技術、マインドを得られたのではないかと思っています。

実習にご協力いただきました保健師の皆さま、地域の住民の皆さま、ありがとうございました。


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