大学院生さん紹介 修士課程看護学研究保健師コース:伊藤倫さん
神戸大学医学部保健学科看護学専攻を卒業後、保健師免許の取得を目指し、2021年4月に修士課程看護学研究保健師コースに入学。修了後、保健師として、地元の保健センターに勤務。
Q1 なぜ保健師コースに進学しようと思ったのですか?
大学時代の看護学実習で生活習慣病の患者さんを受け持ち、病院でのケア以外に、自宅に戻られてからの支援や普段の生活での健康づくりも大切であると感じました。保健師は、看護職の中でも、地域の住民さんを対象に健康的な生活を支援する役割を担っています。私も疾病予防・介護予防など、住民さんの健康的な地域生活の支援に携わりたいと思い、保健師コースへの進学を決めました。
Q2 武庫川女子大学大学院を選んだ理由は?
保健師コースのある大学院の中で、都市部と山間部の両方で臨地実習を行うなど、実践的な学習に力を入れている点に魅力を感じ、武庫川女子大学大学院を選びました。
Q3 大学院入試の受験勉強はどのようにしていましたか?
試験科目は筆記試験の専門科目と英語、面接の3つでした。筆記試験は過去問を入手し、活用していました。筆記試験のうち、専門科目は必須である公衆衛生看護学分野以外の分野をすべて勉強する時間はなかったため、基礎看護学や成人看護学など分野をいくつか決めて、国家試験の内容を学習していました。英語は、医中誌Webで英語論文を検索し、時間制限を設けて和訳したり、英単語(特に医療系)の復習をしたりしていました。面接は、志望理由や大学院で学びたいことなど、質問と回答の準備・受け答えの練習といった一般的な面接対策を行いました。
Q4 保健師コースの授業や実習で印象に残っていることは何ですか?
大学院の実習で印象に残っているのは、1年の継続支援実習です。継続支援実習では、母子と高齢者さん宅へ1年間、継続して家庭訪問しました。家庭訪問では、対象者さんのご自宅に伺い、限られた時間の中で情報収集を行います。現在の生活状況や利用しているサービス、身体状況をアセスメントし、さらに継続して訪問を行うための信頼関係の構築にも努めます。実際に地域で生活する住民さんと接することで、保健師としての住民さんとの関わり方やアセスメントすべき項目など、実践に必要な技術・知識の習得につなげることができると感じました。
Q5 修士課程で取り組んでいる研究テーマを教えてください。
老人クラブ会員におけるボランティア活動と身体・心理・社会的健康状態との関連をテーマに研究に取り組んでいます。
Q6 保健師コースの進学を考えている方へメッセージをお願いします。
保健師という職業についてあまりイメージが湧かない方もおられると思います。私自身、保健師コースに入学するまで、保健師の方々の役割については漠然としたイメージしかありませんでした。しかし、大学院での授業や実習を通して、住民さんにとって身近な存在として健康的な生活を支援する保健師は、とても魅力的であり、やり甲斐のある仕事なのだと実感しました。少しでも、保健師や公衆衛生に興味があれば、ぜひ保健師について調べてみて、保健師コースへの進学を検討してみてください!