2026年03月

藤田優一教授がNHKのWEB記事に掲載されました

2026年03月05日

こどもの「付き添い入院」の現状について、専門家として看護学部の藤田優一教授のコメントが、NHKのWEB記事で紹介されました。

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記事では、こどもの入院に付き添う家族が直面する現実が取り上げられています。小さなベッドでこどもと添い寝をしながら過ごすことや、十分に休息が取れない環境、食事の確保の難しさなど、付き添い家族の生活には想像以上の負担が伴うことが伝えられています。こうした状況は、実際に経験した人でなければ理解されにくく、社会の中で見えにくい課題とも言われています。

藤田教授は、小児医療の現場では以前から付き添い家族の負担が認識されていたものの、2024年度の診療報酬改定で初めて「付き添う家族への配慮」が明記されたことを指摘しています。さらに、2025年度のこども家庭庁による予算措置により、付き添う家族の生活環境を公的に支える姿勢が示されたことには大きな意義があると述べています。

一方で、看護師など医療人材の不足や制度の周知の課題も残されており、国・自治体・医療機関がそれぞれの役割を明確にし、連携して取り組む必要性も強調されています。また、理想的な付き添い入院のあり方として、家族が「付き添う」「付き添わない」を無理なく選択できる環境を整えることの重要性についても言及しています。

付き添い入院の課題は、こどもと家族の療養環境を考えるうえで重要なテーマです。
今後も研究と社会への発信を通して、よりよい支援のあり方について検討を深めていくことが期待されます。

出典:NHK「一息もつけない…子どもの付き添い入院 国の支援も進まず なぜ」(https://news.web.nhk/newsweb/na/na-k10015059451000

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専門家「国、自治体、病院が役割を明確に」

付き添い入院の問題に詳しい武庫川女子大学の藤田優一教授に予算の意義や今後の課題、理想的な付き添い入院のあり方などについて聞きました。

Q.こども家庭庁の予算措置の意義は?

入院に付き添う親の負担は小児医療の現場では知られていましたが、国の制度として正面から支援されることはほとんどありませんでした。この予算措置で付き添う家族の生活環境を公的に支える姿勢が初めて明確に示された点で、大きな意義を持つものです。診療報酬や人員配置見直しへの重要な第一歩といえます。

Q.予算を活用する動きがまだ十分広まっていない状況をどうみますか?

簡易ベッドや休息スペースの整備は重要です。ただ、付き添いの負担の根本には看護師をはじめとする医療者の人手不足に課題があります。また、付き添いの問題が自治体任せになっており、国全体としての支援制度の周知と継続的に活用できる仕組みづくりがまだ弱いのではないかと思うので、さらなる周知と財源の確保が必要だと思います。それと、国・自治体・病院が役割を明確にし、連携することが重要です。

Q.理想的な付き添い入院のあり方とは

家族が無理なく「付き添う・付き添わない」を選べることだと思います。付き添いを希望する親がいる一方で、仕事やきょうだい児の事情で付き添いが難しい家庭もあります。どちらを選んでも、子どもと家族全体の安心が守られることが重要です。付き添いは子どもにとって大きな安心につながりますが、必須となれば親の負担は大きくなります。今後は、付き添う場合には仕事を休みやすくして、食事や睡眠が確保できる環境整備が必要です。例えば、病院食の提供や快適なベッド、病院の近くに安価な料金で利用できる宿泊施設などの支援も考えられます。一方、付き添えない場合でも、看護師や保育士の人員体制を充実させ、子どもが安心して入院できる体制が求められます。